■スポンジタイヤ入門■

エンジンカーの世界ではすっかりトレンドとなったスポンジタイヤ。
ゴムタイヤと比較して簡単にハイグリップが得られ、
セットアップが容易な点が大きなメリットです。
現在では各社からいろんな種類のタイヤがリリースされています。
このコーナーではスポンジタイヤってどうなの??
というスポンジビギナーの方の為に、ゴムタイヤとの違いや
スポンジの特性、セットアップの方法などをお伝えします。

スポンジタイヤの種類
ゴムタイヤと決定的に違うのは、フロントタイヤとリヤタイヤではコンパウンドが違うことです。
前後同じタイヤだとマシンの動きが不安定で、うまく走りません。
したがってほとんどのメーカーではフロント用、リヤ用と種類をきっちりと明記してあります。
フロントタイヤは直進安定性がキチンと確保されつつ、
コーナーではしっかりと曲がる特性になっています。また耐磨耗性が優れているのが特徴。
ゴムタイヤではフロントから先に減りますが、スポンジはフロントはあまり減りません。
リヤタイヤはしっかりとしたグリップで、スピンしたりすることはほとんどありません。
さてメーカーによる走行特性の違いなのですが、実はゴムほど違いはありません。
厳密にはもちろん違うのでしょうが、ゴムほどの違いはないのです。
したがってスポンジだったらなんでもグリップする・・と考えるのは半分正解かもしれません。
スポンジタイヤの硬度
スポンジタイヤは35°や40°といったように度数を表示していて、
数値が大きいほど硬いコンパウンドとなっています。
度数による路面温度のあわせ方なのですが、これは基本的に必要ありません。
スポンジは極寒から灼熱まで同じ度数でも走ってしまうのです。
季節を外すと来年まで使えないゴムとは、ここが決定的に違います。
タイヤは前後同じくらいの度数をはじめにセットし、
オーバーステアにしたいのならフロントを柔らかくするかリヤを硬くする。
アンダーにしたい場合はフロントを硬くするかリヤを柔らかくします。
状況によって変わりますが、
基本的に柔らかいとグリップが上がり、硬いと耐久性が良くなります。
タイヤ幅
タイヤ幅は26ミリを基準にしています。
リヤ用はワイドサイズもあり30ミリ以上幅があります。
ワイドのメリットはグリップが上がり、耐久性も向上することです。
特にリヤタイヤの減りが早いスポンジタイヤはリヤをワイドとすることで
前後磨耗差を小さくすることができます。(それでもリヤの方が先に減りますが)
ゴムは幅を狭くして面圧を上げることでグリップを出しますが
スポンジは幅広のほうがグリップするのです。
インチアップ
ホイルの直径は49ミリが標準サイズですが、インチアップの51ミリもあります。
インチアップのメリットは、たとえば硬度の柔らかいタイヤを履いたり、
タイヤ系が大きい状態であってもヨレが少なくタイヤ剛性が高いのです。
特にカンナムタイプボディを使用したハイスピード走行では効果があると思われます。
ただ一般的なマシンであれば標準サイズのほうがグリップ感はいいようです。
自分で実際にマシンを走行させてどちらがいか選ぶと良いでしょう。
マルチリング
スポンジタイヤは板状に貼り合わせたものをカットして成形しています。
ほとんどのタイヤは、どこかに一箇所以上貼りあわせの部分があるのです。
貼りあわせの部分は少し固くなっていて、
この硬さを利用してあわせを複数作り、横方向の剛性を上げたのがマルチリングです。
8分の1レーシングではポピュラーな存在ですがハイパワー化が進む
ツーリングカーにも採用されはじめました。
柔らかくてもタイヤがよれることなくしっかりとグリップします。
ただこちらもインチアップと同じくかなりの高速域でないと効果を発揮しません。
状況におうじて使い分けるのもひとつの方法でしょう。
タイヤ直径
タイヤ径によって走行特性を変化できるのもスポンジの面白いところです。
前後とも、タイヤ径は小さいほうがクイックになる傾向があります。
大きいとグリップ感がありマイルドで安定傾向となります。
ただフロントはリヤよりも同じか、小さくすることが基本です。
フロントが大きいと駆動部分に負担をかけますので注意してください。
ただ悲しいかな、スポンジはリヤの方が先に小さくなる性質があります。
そこでフロント1セットに対してリヤは2〜3セット準備しておくといいでしょう。
スポンジタイヤセッティング
ゴムタイヤからスポンジタイヤにセットしていく上での違いは
ダンパー/スプリングはワンランク固めに、またフロントワンウェイは必須でしょう。
デフグリスもゴムより固めにセットします。
お勧めタイヤはどこのメーカーでもいいのですが、
ワタクシは入手のしやすさでヨコモを使っています。
フロントはST−A26F Aラバーファーム(硬度41)
リヤはST−L26F Lラバーファーム(硬度41)を基準にしています。
まあ、メーカーは特になんでもいいと思います。
わからなければショップのかたやサーキットの常連ドライバーに相談してみるのもよいでしょう。

作成2002.5.11

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